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昨年の今頃は。

昨年の今頃は、「青春の輝き」の業態視察で東京~大阪
~神奈川へ出張に行っていました。

東京での目的は「酒場と鉄板中華(上海月用)」と大阪では「ホル
モンとソース焼きそば」、厚木では「白コロホルモン」、横浜では、
ここが一番の目的の焼肉と坦々麺がドッキングしたハイブリット店。
(閉店してましたが何か?)

今日、それらを全部話すと「北方兼三」さんばりの「水滸伝」
位の長さになるので、やはり単にメーカーの担当とあたくしが
一番行きたかった「酒場」の話です。(前置きですでに長いけど)

そこは東京は門前仲町(通称門仲)にある「大衆酒場魚三」です。
実は、あたくし5年前の「青春の輝き」がオープンする前にも
「酒場」コンセプトのヒントを見つける為に行った店なんです。

今でこそ、「酒場」や「立ち飲み」という言葉、店が見直されて
若者向きのお店も随分と出来てきましたが、その当時
は「酒場?何ですかそれ?」っていう感じでした。

話がそれました。ただ、あたくしの時代を先取りした「感性」と
そこに「レトロ」を交えた「青春の輝き」は凄いですよね!と
ほんの少しだけ自慢を・・・・・、(ごめんなさい)

まぁ、昨年だから4年ぶりに行ってきたのですが、そこは1階に
はコの字のカウンターが2つあり、4階まである店で、17:00
には満席になるお店です。

店名に「魚三」とついているだけあって、魚介料理が豊富で
安い!本気で安い!!スンゴク安い!!!

あたくし達、5人で行ったのですが(普通、5人でカウンターに
座るのは邪道)、最初2階へ通されそうになりましたが、そこは
頑なに「カウンターがいいんです」と、それには理由があります、

理由その1、酒場の良さはカウンターにあり。

理由その2、カウンター越しの店主や他のお客さんとの交流が
酒場の醍醐味だから。

それで「じゃぁ、席は別々だよ」とママ。「はい、ありがとうござい
ます」と普段は大抵、人の言うことなんか聞かないあたくしも
ここは素直に従います。

でもね、「酒場」と言う所はね、そうなると見かねた常連さんが
「ここ、座りな」って言って席を移動してくれたり、帰っちゃうの。
大抵は「下町気質」でそれ以上気を使わせないように帰っちゃう
んだけどね。 あったかいね~。

その常連さん、誰とでも仲良くなれる「規夫」と少し話をして
いてあたくし達が北海道から来たって知ったら、何やらママに
話してる。

常連さん、「せっかく北海道から来たんだから、サンマ食べてきな」
って言うの、遠慮してるとママが「ご馳走になりなよ」って。
(でも、この時期は北海道の方が・・・・・)

ここで「なに言ってるんですか~、今時期は北海道の方が美味し
んですよ~、昨日も脂が乗ったの食べましたよ~、ハハハハー」
なんて言うのは人として風上にもおけません。

しかし、その常連のおじさんの一言にあたくし達は一同「!?」となるのです。

「ママ、この人たちにサンマのかぶとをやって」。(かなり本気でした)

すかさずママが「なに言うのさぁ、サンマの頭って親指くらいだよ、かぶと
にしてどうすんのさ」。

「・・・・・」。

おじさん、あたくし達の為に「サンマ」を2匹注文して帰って行きました。
もちろん、あたくしたち5人は、おじさんとママの会話を口にするような
「野暮」ではありません。

ただ、皆、万が一誰かがその話題をしちゃいけないと思ったのか、
一所懸命にそれぞれが「サンマ」「かぶと」というキーワードに触れない
会話をしていました。

あ~、これだから「酒場」はやめられない。
「魚三酒場」です。

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