「あっ、かとう、元気だった?あっ、ごめん宝金(ほうきん)だけど」
と、いきなり13、4年ぶり位に小・中学生の時の同級生と話をした。
13、4年前も突然お店に現れた。「宝金(ほうきん)マサエ」といい
名前の漢字は忘れました、現在は結婚しているので多分苗字は
変わっているはずだけど、あたくしは多分、一生「宝金」と言うでしょう。
実はこの「宝金」頭が良かった。まぁ、実はと言われても皆さんには何
を根拠にして「実は」なのかだと思う。正直言ってあたくしもうまくは説明
出来ない。
ただ、特に、あれ!?違う「宝金」は幼稚園から中学まで同じだった。
お互いに炭鉱町なので男女問わず繋がりが濃い。
あたくしが「ゆり組」で「宝金は梅か桜組」だと思う、って言うか「ゆり組」
以外は「梅か桜組」しかないので当然なのであるが・・・・・。ゆりかな?
先ほども言ったけれども彼女は頭がいい、しかし、なんだろう・・・・・、
、頭がいいのだけれど嫌味がなくジョークとユーモアの中間点な人で
どちらかと言うと「突っ込まれキャラ」な人なのである。
その「宝金」から、13,4年ぶりに上海MOONへ「宝金と言えば
分かるはずなので携帯に電話を欲しい」とお店から連絡があった。
「宝金」なんて苗字、忘れようにも忘れるはずもなく、それをわざわざ
「宝金と言えばわかるはず」などと言う自体、わざとらしいと言うか
何というか・・・・・。
「あっ、かとう、元気だった?あっ、ごめん宝金(ほうきん)だけど」
「おう!宝金!元気か!!」 「うん、元気だよー、かとうは?元気?」
「ああ、なんとかな、それでどうした?」 「うん、あのね、あっ、忙しいんじゃない?」
「いや、大丈夫」 「そおう、実はさ、00って憶えてる?もう10年以上も前だけど」
「い~や。」 「そおう、でも会えば判るはず」 「会っても判んないよ、
で、どうしたのその00っていう人が」 「それで、00がさぁ、群馬に行っていて
今度北海道に帰ってくるのだけれど、かとうに会いたいって言うんだけれど」
「なんで?」 「うん、まぁ懐かしんじゃない」 「って言うか、お前の方が
懐かしいだろ、同級生なんだもん」 「そりゃそうだけど」 「で、宝金は
さぁ、あれ?宝金、お前結婚して釧路行ってなかった?」
「そう、最近帰ってきたの」 「アホか、お前、なら人の事で電話するくらい
なら、まずは自分の報告を先にしろよ」 「まぁ、私に会いたい気持ちも
わかるけど」 「・・・・・」
「わりぃ、宝金、俺、仕事があるのでもう切るわ」「あっ、ちょっと、ちょっ」
「プープープー・・・・・」。
この宝金という女は、あたくしが「大東京」というレストランバーで店長
をしている時に、これまた十数年ぶりに突然会いに来て最初は懐かしいので
、良くしてあげたら、調子に乗って段々と来る回数が増えて、まぁ、商売
なので来るのはいいのだけれど、
隣に座っているお客さんに「私、ここの店長と同級生で田舎も同じで・・・・・」
と話しかけて「あーでもない、こーでもない」と小さい時の話をして、遂には
宝金とお客さんが寄り添いあって、私の方を見て笑っているので、
「どうした?宝金」 「いやねぇ、かとうの小学生の時の写真を持って来たので
見せてるの、ほら、見学旅行の時の写真」 「・・・・・・」「帰れ!とっとと帰れ!!」
「すいませ~ん、ここの店長はお客さんに向かって、帰れ!って言うんですよー」
などと言い放つのでした。
本日、また連絡があり、
その00という人は、その時働いていた部下の消息を聞きたかったみたいで
、その話は一件落着したのですが、「あっ、かとう、何度もゴメンね、今度の
金曜日なんだけど、かとうの店に行こうと思うのだけど?」
と言うことで、どこかない?どこでもいいのだけれどと言う割には「すすきの以外で」、
例えば「琴似とか」などとぬかすので、とりあえず「てまひま」を紹介しました。
「正確な時間が決まれば、私からお店に電話するから」
「いいよ、宝金、直接、俺に電話してくれれば」
「いいの?(初めからそのつもりのクセに)」 「いいよ、そのかわり写真持って
くんなよ」 「全部、実家に置いて来たから、でも探せば1枚くらい・・・・・」
「来るな!!」
あっ、その日はあたくし、又日帰りで東京でした。。。。。