あたくしの会社は西10丁目あります。
当然、地下鉄は「西11丁目駅」なのですが、
そこには10丁目側、11丁目側の地下1F、2Fに
いくつかお店が入居しております。
11丁目側にある「立ち食いそば屋」さんと、
その奥にあるおじさん一人でやっている食堂居酒屋
があるのですが「`月」と書いてあり(4年も経つけど
いまだに店の名前が解らない)、その2軒があたくしの
よく行くお店なのです。
今日も急にカツ丼かそばを食べたくなり、いつもの店へ
向かいました。直前までどっちを食べようかと迷って
おりましたが、そば屋さんの方は閉店間際(15:30分)
になると、どこからかともなくお友達おばちゃんたちが
来るので、おじさんの所でカツ丼を食べることにしました。
そこの店では初カツ丼です、いつもは「醤油ラーメン懐かし
味」なのですが、きっと醤油ラーメンがあそこまで郷愁的な
味をかもし出すのなら、きっとカツ丼も美味しかろうとの思い。
ただ、ここで一つ問題があるのですが、そこのおじさんの店は
一応アイドルタイムなんかもおかまいなしに営業中なのですが、
ほとんど小上がりで寝ているのです。
前にも入ろうとしたら、気持ちよくテレビを付けたまま寝て
いたので、邪魔しちゃいけないと思いそのまま、そっと帰って
来ちゃいました。
だから、この時間はゆっくり出来るのですが(と言っても、
お客さんが2人以上居たためしがないけど)、寝ている
おじさんの邪魔をするのが何とも気が引けてしまうのです。
しかし、本日はカツ丼かそばでギリギリまで迷っていたあたくしは
「カツ丼!」と決めてからは、迷うことなく一心におじさんの
お店の引き戸に力任せに手をかけました。
引き戸を引いて、人影のない店内を見て「しまった!」と思い
ましたが、後の祭り。勢い欲く引いてしまった音で案の定、小上がり
で寝ていたおじさんが「ムクッ」と起きちゃいました。
「あっ、すいません、カツ丼下さい」と何故か、最初に「あっ、すいません」
と言う言葉が出てしまったのには、我ながら自分の人の好さに照れて
しまいましたが。(自分で言っちゃったけど)
実は今日はおじさんの店の商品のことを書きたかった訳ではなく、
そこで流れていたテレビの件だったと書いていて気がつきました。
それは昨日テレビを観ていると「青春の門」という、テレビドラマを
やっていて、今日は後編だったので録画して家に帰ってから観るのを
楽しみにしていたのですが、
先程まで小上がりでテレビをつけっ放しで寝ていたおじさんが、あたくし的には
信じられない暴挙に出たのです。最初は違う番組だったのに、なぜかおじさん
急にチャンネルを変え出して、いくつか変えた後に気が付くとあたくしが楽しみに
していた「青春の門(後編)」を観だしてしまいました。
(本当に個人店のテレビはお客さんの為にじゃなく、店主のためにあるんです、
それは『金富士』でも十分実証済みですから)
カツ丼も出てきたので、早く食べて行こうと思ったのですが、今日に限って、
あたくしテレビのまん前に陣取っていたのです。しかも、男女の絡みの
シーンで、何を勘違いしたかおじさんテレビの前に突っ立って、あたくしに
お尻を向けてマジマジと画面に釘付けなってしまいました。
あたくし、一所懸命に新聞なんぞ読んで注意力散漫にしようと
試みたのですが、普段落ち着きのないクセにこういう時は妙にテレビの
音に注意がいってしまうんですね。
あとは、最後の手段で思いっきりカツ丼をかっこんで、カツ丼と味噌汁
、たくわん2枚を物凄いスピードで食べて来ました。
なぜか、「人間やればできるな」と妙に納得して、すがすがしい気持ちで
何事もなく会社へ戻って来ました。
もちろん「カツ丼」は美味しかったです。
最近思うのですが、居酒屋とかより「大衆食堂」的な店で、夜は自然と酒が飲める
ところがいいなぁ、とつくづく感じます。多分、これからはそのような店がいい感じですよ。