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懐かしさと、甘く切なさと。。。。。

昨日、物件を探しながらブラブラと西28丁目、円山近辺を
歩いてきました。

あたくし、2001年夏~2007年の夏まで「宮ヶ丘」と言う、
土地代の高い所の賃貸物件に住んでおりました。まぁ、なんて
言うのでしょうかね、正々堂々と田舎者らしく昔から”円山”
辺りに憧れておりまして、札幌生活”17年目”にして念願の
”ブルジョア”生活をしたのです。(あっ、ブルガリアの間違いでした)

ここで少し自慢しちゃいますが、
この「宮ヶ丘」と言う所は、1丁目~3丁目しかなく、元々は
神宮の敷地のことを「宮ヶ丘」と言っておりましたが、住宅地になったのは十数年前
のことだと、いつかのタクシーの運転手さんが言っており、
「宮ヶ丘」と名前が付いたばかりに土地代が一気に高騰したそうです。

以前、働いていたアルバイトの子があたくしの住んでいる近くの
宮の森に住んでいると言うので、近いかも?”宮ヶ丘”なんだと言うと、
「えっ!宮ヶ丘なんですか!?私の家は宮ヶ丘から少し行った所に
あるのですが、タクシーで帰る時にはいつも”宮ヶ丘”と言って降りてから、
家まで少し歩くんですよ!その方が優越感があるので」と言うのです。

その子の家は歯医者さんで、かなり立派な家に住んでいるはずなのですがね。
しかも、”宮の森”も高級住宅街のイメージだし。

地下鉄の乗降口は西28丁目でバスターミナル側ではなく一軒地味な
「TSUTAYA」側の方なのですが、ある意味ミーハーな円山やメイン通りよりも、
「隠れた名店ならぬ名街」のようで、しかものどかなので気に入っていました。

よく、タクシーに乗るときに「運転手さん、
高級住宅街の”宮ヶ丘”までお願いします」などと、冗談で成金を気取ってみたり、
あと、ほとんどの運転手さんが宮の森は知っていても”宮ヶ丘”は知らないので、
「あっ、そうですか?・・・・・」と、そこから永遠と自慢話をしておいて、
そのくせしっかりと”お釣り”は20円でも正確にもらっていました。(セコッ!)

そうだ!懐かしさのついでによく買い物をした北1条通りの「東急」へ行き、
別に何も買う当てもないけど「あ~、よくあの子と買い物に来たな~」なんて
感傷に浸りながら、男一匹ガキ大将が一人でうろついておりました。(怪し過ぎる)

そして、せっかくだから最近出来た「マルヤマ クラス」にでも行こう!と思い、
よしゃいいのに男一匹ガキ大将は一人”テクテク”と向かったのです。

案の定、家族連れやカップルで賑わっておりました。(男一人は目立ちましたが何か)
一応、1F~3Fまで一通り見て最初に見た食料品売り場で「まぐろどん560円」が
気になっていたので、これ1個なので買うか買わないか迷っていたら、後ろから
肩を”ポン!”叩かれました。

振り返るとむかしお付き合いをしていた女性で、
「あらっ、久ぶり!絶対そうだと思った。なにしてんの?お家この辺?」
「自分こそ何してんの?」

と、そこへ子どもを連れた男性。「あっ、こちらかとうさん。ブライダル時代のお客様。」
(ブ、ブ、ブライダル!?)

「あっどうも初めまして。」とお互い気のない社交辞令を交わして、
旦那さんと子ども達は先に行きました。

「なに、その”ブライダル”って」
「まぁ、いいからいいから、それより元気そうね。視察か何か?」
「うん、まぁね。」

「一人?」
「あっ、いや、彼女と」(あちゃ~ウソをついた自分が情けない)

「彼女は?」
「うん、いま上で買い物してる」

「まだ、結婚してなかったんだ?ねぇ彼女いくつ?なにしてる人?」
「30。化粧品。」と、精一杯の願望を告げました。

「へ~、やるね」

「優しそうな旦那さんだな。」
「まぁねっ、あなたと比べたらみんな優しいわ」(笑)
(女性は子供を生むと強くなる)

「子どもはいくつ?」
「今年、5歳になる」

「男の子の方、俺に似てないか?」
「はぁ~??あれから何年経ってると思ってんの?ばっかじゃないの!?それに双子だし」

「・・・・・」

「あら?”まぐろどん?”好きだったもんね~(笑)、それじゃ行くわね。彼女大切に、またネッ!!」
「あぁ」と言って彼女が去っていく姿を見ていたらふいに記憶がよみがえった。

彼女が出て行った部屋の中で灯りも点けずに、ただただ部屋の壁を見つめていた、
とても切なくて悲しかった思いが、まるでついこないだのことだったように思い出しました。
(あの時もそうだし、今思い返してもなぜ出て行くようなことになったのか?
理由が思い出せない。きっとこれが”縁”がないというヤツなんだ)

なんだか無性に取り残されたようになり、手にしてた”まぐろどん560円”を元の位置に戻して、
そそくさと店を後にして、「あばよマルヤマ クラス多分もう来ることはないと思うけどな!」
などと心の中で叫び、

しかし、一度手放した”まぐろどん560円”のことを思うと無性に悔しく、
且つお腹が空いて来たので、そのまま近くの「フードセンター」に行きました。
「オウッ!何なんだこのまったり感は。かなり心地が良い・・・・・。」

あいにく”まぐろどん”はなく”ビックチキンカツ弁当498円”を買って食べたとさ。

それにしても、改めて女性の恐ろしさを知ったような・・・・・(笑)

あたくしと結婚していても”双子ちゃん”だったのかな?

いや、これで良かったんだよな、これで。。。。。

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