ある日の「金富士」での光景。
「マスタービールね!」
「かとうさん、端にいる帽子被っている人、知り合いじゃなかったかい?」
「えっ!?いや、違いますね。(なんだ、ありゃ?”グリコ森永犯人”かよ)」
「あっ、そう。」
その帽子を被ったお客さんの横には、黒い服を着たキレイどころがいました。
まぁ、「金富士」にこのような麗(うるわ)しい女性が2人で来るわきゃないので、
連れなんだな~。くらいで、後で来る”コニタン”を待ちながら「東京フレンドパーク2」
などを見て一人で笑っておりました。
あたくしの横にいたお客さんが帰り、
イス3つほど空けた所に先程の帽子を被った”グリコ森永犯人”と
女性2名が座っていて、しかも”グリコ”は声が大きいので会話が聞こえて来ます。
「わかったか、今週の金曜日。」
そうか、グリコはどこかの社長さんでその女性達は社員なんだな。
そうだよな、そうじゃなきゃ普通はここには来ないよな。と。
「なあ、金曜日に000のすし屋。」
すると、女性の一人が「そろそろ、お会計する?」ともう一人の女性に。
うん?「そろそろ、お会計する?」、おい、ちょっと待てよ?
社長さんと来てるんだから、その辺を決めるのは社長さんだし、
お会計も社長さんだろう、普通は。
「明日も仕事があるので、私たち帰ります。」
「おい、ちょっと待てよ、じゃあ、来週。」
「いえ、まだ予定が分らないので。」
「じゃあ、再来週。でも、そうなったら忘れちゃうだろ。」
勘の良い方はもうお分かりでしょうけど、これは「金富士」史上
驚愕の出来事です。なんと!その女性は2人で来ていて、
たまたま、座ったグリコに軟派されてしまったんです!!
あたくし、その瞬間「あ~っ!もっと早くに来れば!!」と
「金富士」に行ってこんなにも後悔したのは初めてでした。
(3人でビンビールを20本飲んだ次の日に後悔したことはあるけど・・・・・。)
かなりその麗しき女性は迷惑そうでした。
その時です、やはらに女性が入ってきてその”グリコ”に財布を
渡して帰って行きました。
あれ?そっか!この財布を持ってきた人が”グリコ”の会社の人で、
まるで、あたくしが飲みすぎてお金が足りなくなって”さとか”に
「ご馳走するから、細Bからお金借りてきて」と言った感じかな?と。
多分、この”グリコ”は一人で「金富士」に飲みに来て3000円も
あれば十分お釣りが来るので、余裕で来たのはいいけど、たまたま
女性が2人座っちまったもんだから、スケベ根性と調子に乗って
ついつい飲んじゃって、しかも、その女性にもご馳走したんです、それで、
すっかりお金が足りなくなり、お財布を持ってきてもらったんだきっと。
すると、すぐにその”グリコ”に電話が掛かって来て、
「いや~女房に怒られた。」と言い出しました。
「えっ!?女房? 」そうなんです、先程お財布を届けてきた女性は
その”グリコ”の女房でして、お財布を届けたはいいけど、横に女性が
居たので怒っちゃったんです、しかも2人もいたし。
な~んか、気まずい雰囲気。 いったん電話を切った”グリコ”は内心、
かなり動揺してるはずだけど、今度はマスターやママにお酒を勧めておりました。
また電話が掛かって来て、「はい、いえ、その件は・・・・・」と、
いかにも仕事相手との会話のように振舞っていますが、奥さんからと言うのが
周りにもバレバレで、最後に「分りました、その件はまた後で報告します。」だって。(笑)
電話を切った後に”グリコ”は「いや~、人生色々あるよな!でっ、いつ寿司
食いに行く?」
男って奴は・・・・・。
これだから『酒場』はやめられない。。。。。