先日、知り合いの店で飲んでいて”ラーメン”の話になりました。(四人で)
実に他愛もない会話です、
「なぁ、ラーメンは何味が好きよ」
「絶対に醤油!」
「オレも醤油!」
「いや!断然味噌!!」
「俺はとんこつ!!」
「うわぁ~、マジか?くどいだろ!」
と、四十を超えた野郎どもが「ラーメン談義」に華をさかせておりました。
最初は「何味」から始まり、次に「どこの店の何味か」
と言った感じで、かなり盛り上がっておりました。
まぁ、「ラーメン」の好みは十人十色と言うだけあって、
「味」、「スープの濃度」、「麺の太さ」などで、そう易々とは決まりません。
あたくしの悪い癖で、自分から話題を振っておいて興味がなくなると
どんなに周りが盛り上がっていても、思いっきり”協調性”がなくなり
「我が道を行く」状態になってしうまのです。
ぶっちゃけ、もうつまんないのでこの辺で終りにしようと思い、
「なぁ、マルちゃんのダブルラーメンが一番美味しいってことでいいんじゃないの?」
と、言ってしまってから「しまった!」と思ったのも後の祭り。。。。。
「それは違うって!それを言うならサッポロ一番でしょう!?しかも塩味。」
「藤岡豚也か!」
「ちびろくも忘れんなよ!」
「なら、松田のベビースターラーメンも忘れてる場合じゃないぞ。」
「そうだ!知ってっか?最初”ベビーラーメン”だったんだぞ!しかも5円!」
「おう!あれ、ポケットに入れると”ガサガサ”するから見つかるんだよな。」(アホか)
「カップラーメンバージョンの奴もあったろ!確か50円。」
あちゃ~、益々おかしな方向に行ってしまう・・・・・。
その時、店の扉が!
「木下!? お~う!木下!!久しぶりだな~!!」と、みんな口を揃える。
「なぁ、木下!木下はラーメンは何が好きよ!あっ、まずはインスタントラーメンは抜きな。」
実はこの”木下”とは記憶が正しければ
高校を卒業して会うのは初めてです。しかも、そこにいる全員。(実に24年ぶり)
でも、この木下も”ツワモノ”でした。
「ラーメン?そんなの決まってんじゃん。
一番は”三角山スキー場”のロッジの醤油ラーメン。」(芦別にあったスキー場です)
「・・・・・」一同、無言。
「二番目は”赤シャツ”のラーメン。」(これも芦別にあった喫茶店のラーメンです)
「・・・・・」同じく一同無言。
「三番目は”松屋”の醤油ラーメンだな。」(これまた芦別にある”トップ”と言うアイスクリーム
が美味しい店のラーメンです)
24年ぶりに会い、しかも挨拶もそこそこにいきなり「ラーメンは何が好きよ」と
無茶振りされたのに、この”木下”は何のためらいも無く、しかも皆ほとんど
記憶から忘れかけていた、名前を出してきたのでした。。。。。
その三つを聞いて、全員が「おーっ!木下!すげーわー!」となり、
さっきまで、この話には絶対にエンドレスは来ないんだろうな~と誰もが諦めかけて
いただけに、この”ヒーロー木下”の登場で「自己主張バカ」どもが珍しく
意見の一致を見たのです。(これはですね、カメが腹筋する位の奇跡なんですね)
帰り際に”木下君”は、
「あっ、でも、海の家の醤油ラーメンも旨いよな。」と言う”捨て台詞”を残して
しかも、酒を散々飲んだ挙句お金を払わないで帰って行ったのでした・・・・・。
今度、”木下”に会うのはいつになるんだろうか。。。。。