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”黒マグロ”に人生を懸けた男達。

これは、先ごろ話題になっていた「地中海産黒マグロ」に
思いをはせた男達の”熱い、熱い”酒場でのドラマです。。。。。


先日、”かも”のラストにカウンターで盛り上がっていたら、
誰が?いつ?何のために?そのような話になったのかは
定かではありませんが、

「地中海へ行って、黒マグロを素手で捕まえようかな。」
と、あたくし。(自分じゃん)

「マグロですか!?」
「そう!マグロ。それも地中海の黒マグロ。」

「えっ~、捕まえれますか~?」
「いける。」

「どうやって捕まえるんですか?」と、思いっきり疑いの目の中川と山内。
横でニタニタと笑っている”かも”とまったく信じてない経田チーフ。

そんなところへ、自称「家電マニア」の”田中さん”が
「いや、社長ならいけるかも知んない」と。(どんな根拠?)

「でも、素手ですよね!?」
「うん、素手。」

「どうして素手なんですか?」
「だって素手なら”松方弘樹”に勝てるだろ、350キロ以上の大物。」

「い~や、無理ですって。ぜ~ったい無理ですって!
下手したら死にますよ。」

「大丈夫だって、サメじゃないんだから。」
「マグロって早いんですよ!確か時速100キロくらいで泳いでるんですよ!?」

ここで”田中さん”が「大丈夫、80キロだから。」(って、ぜんぜん大丈夫じゃないじゃん)

「ば~か、作戦はちゃ~んとあるから。」(と、今さっき思いつきましたけど)
「どんな作戦ですか?」

「まずはな、黒マグロの大群を見つけるだろ、そしてそこへめがけて
黒マグロの上に飛び乗る!」(まったく作戦になってない)

「やばいですって!」
と、そこで”田中さん”が「そうだ、網でマグロを獲っていてその中に落ちた人が
尾びれで顔面を叩かれて、片目失明した人いたっけ。」

「ほ~ら、やばいですって。」
「ば~か、お前らなぁ、もし俺が黒マグロを本当に捕まえてみろ?
しかも、ドキュメンタリーかなんかでテレビ放送までされたらどうするの?」

「いや、そうなれば凄いですよね。」(意外と単純)
「なぁ、その捕まえた黒マグロをさぁ、店に送るからさぁ、それを”オススメ”で
やったら、ものすごい反響だぞ!そうだ”まぐろ屋 てまひま”という名前にしなよ。」

「マジですか!?」
「マジ。いいか、350~400キロの黒マグロだぞ!それをだぞ”素手”で
捕まえるんだぞ!全世界でこんなに話題になることはねーだろ。」
(今、冷静に考えると世界の大笑いになるか、猛烈なる非難をあびると思います)

「まぁ、確かに凄いですよね。でも、上手く行きますかね?」
「そうだな、ただの素手なら難しいからさぁ、これならどうだ?」

「どんなんですか?」
「手の先に”麻酔”の付いた指サックをして、黒マグロにまたがった時に
それを”エラ”に注すというのは。」

「・・・・・?あ~、それなら意外といけるかも?」(マジかよ)
と、その話を聞いていた”田中さん”が「社長、それいけるかも?その企画を
テレビ局とかに持っていったらいけると思うよ。」(何杯目ですか?)

「でしょう!大丈夫、ぜ~ったい成功するから。そして、成功した暁には
シャンパンでも飲みながら美女を相手にしばらくは地中海で、の~んびりして
よっかな。」

「いいですね~!」
「だろ!そうだな、やっぱりドキュメンタリーの方がいいよな。」

”田中さん”「社長、大間でいいんじゃない?大間はブランドだし」
「ダメ、津軽海峡は波が高いから。」

すると、どうでしょう、周りにいた下々の民どもは
「社長、マグロが泳いでいるくらいだから、多分、地中海も高いですよ。」と、
せっかくの”命がけ人間”のやる気を無くすようなことを言うのって。
(って、命がけの割りには”波が高い?”って何だよって感じだけど)

「あっ、そうか。」と以外にも素直なあたくし。

そういえば、昔サーフィンに出かけた友人が以外にも早く帰ってきたので、
「どうした?」と聞くと「いや~、波が高くて危ないから乗らないで辞めてきた」と
言って、その場の仲間達に「えっー!サーフィンって普通は波が命じゃん」と、
思いっきり突っ込まれていたのを思い出しました。

すると”田中さん”が「例えば、お笑い芸人と一緒にやるとかは。」
「いや、それもダメ。だって、そうなったら”世界の果てまでイッテQ”になるし、
これはあくまでも”本気で真面目”な挑戦だから。」

もうこの段階では、すっかりと”あたくし”の熱い志を受けて、周りの下々の民どもは
感動とあたくしの命がけの挑戦への思いに”共鳴”をしているようでした。

その証拠に皆の目が”清々しいまでの眼差しで、遠くを見つめるように”、
あたくしの話に耳を傾けており、まるでその遠くには、地中海であたくしが
”素手”で黒マグロを捕まえている姿が浮かんでいたのでしょう、きっと・・・・・。

あたくしはと言うと、既に黒マグロを捕まえることに成功して、
海辺のホテルのテラスから夕陽をあびながら、シャンパンを手にしている
姿がありありと目の前に広がっておりました。。。。。

そんな余韻を吹き消すような言葉を、またまた下々の民から上がりました。
「でも、マグロって群れで泳いでいるんですよね?その中に入って捕まえるのは
やっぱり難しいんじゃないですかね?」

でたよ、何なんでしょうかね、この正月で”すごろく”いえ、ここは”人生ゲーム”
にしておきますが(別にこの際どっちでもいいけど)、ゴール目前で
「振り出しにもどる」が出たような感じにさせるのって?

だからあたくしは、そのような質問が来た時の為に大切に温めておいた
究極の解決策を言い放ってやりましたよ、ええ、それもしっかりと。

「それは大丈夫。大群の一番後ろを狙えばいいから。」
(えーっ!?それだけ!!)
「・・・・・。」

これはヤバイ、あまり説得力がないと瞬時に気付いたあたくしが
次に言い放ったのは「実は、確実に上手く行く作戦がもう一つ。」
「えっ、何ですか!?」

「それは、黒マグロにまたがった時点で振り落とされないように、且つ
その時にもダメージを与えるために、ウェットスーツのお尻とマタの所にも
先ほどの指先の麻酔のようなモノを付ける!!」

「ほう~、それはいいかも知れませんね。」
「だろ!またがった時点で黒マグロにお尻と両マタから”麻酔”を注入、
そしてとどめは、指の”麻酔”でエラにグッと!」(フゥー、良かった)

「いいか!俺は本気だからな、ほ~んとうにマジだから。
田中さん頼みますね企画の方。」

「分かったよ、社長。」と”田中さん”・・・・・。

と言うことで、温泉卵に続いて「かも」のラスト日なのに
ま~ったく「かも」には関係の無い酒場の会話になって終わりましたとさ。。。。。

ず~っと横で、笑いながら聞いていた”優子ちゃん”があくる日のメールで
「その話をしているみんなの顔見てたら微笑ましかった」と。

そうです!男は”ロマン”です!
そう、幾つになっても「夢や目的・目標に向かっている男は、いつまでも
輝いている」と言うことだよ。

こんな作戦↓
ファイル 587-1.jpg

ファイル 587-2.jpg

意外と本気ですけど、何か。
唯一の心配は、この”トップギア!!”を見た人が先にやったらどうしようか?と。

やるか!!

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