「芸術は爆発だ!!」というフレーズで有名な”故岡本太郎”氏の本で
「自分の中に毒を持て―あなたは”常識人間”を捨てられるか」というのがります。
あたくしは6,7年前くらいに知人からその方が愛読していたのを頂きました。
あっちこちに線が引いてありましたそれも汚く。(笑)
でも、その内容はも凄く胸にと言うよりも、脳天に響きました。
その中に「人生に命を賭けていないんだ。だからとかくただの傍観者になってしまう。」
というのがあるのですが、短い言葉ですが非常に同調できる言葉です。
あたくしは初めて店長をしていた22歳の時から一緒に働いていたスタッフに
「命を賭けるほどの仕事をするぞ!」と言って来ました。今のご時世ならば
「仕事に命!?とんでもないことを言う奴だ!」と思われますが、そのくらい
我武者羅に何かを追い求めていた記憶があります。
元々、何の取り得もなく将来の目標や夢なんてのも曖昧だったあたくしが
初めて「俺もやれば出来るんだ!」とか「今を一所懸命に働けば(生きれば)
何かは分からないけど”可能性”が開けるんじゃないか?」と感じられました。
自分に自信がなく嫌なことや苦手なことから何だかんだと理由(言い訳)を付けて
逃げていた自分が180度変わった環境になりました。
まぁ、今でも本質的にはまったく大したことのない人間ですが、けれどもあの時に
ダラダラと自分探しの旅を続けていたらもっとどうしようもない奴になっていたと思います。
そういえば岡本氏の本の中でこのようなことも書かれていました。
「とかく、みんな自分を大事にしすぎる。自他に甘えているんだ。ほんとうに自分の
あり方を、そとに突き出していない。だから、裏目に出てきてしまう。なぜ、友だちに
愉快なヤツだと思われる必要があるんだろう。友だちに好かれようなどと思わず、
友だちから孤立してもいいと肚(はら)を決めて、自分をつらぬいていけば、
ほんとうの意味でみんなに喜ばれる人間になる。」と。
仕事でもそうですよね。特に店長など人の上に付いている人は、孤立や孤独を
恐れていてはダメです。”肚”を決めて命がけという様を見(魅)せないと。
本の中の岡本氏の言葉は物事の本質を付いています。それだけに厳しい言葉もありますが、
そこには”生きる”ことに対しての魂の叫びのような鬼気迫るものを感じるのです。
「こうすれば人生が上手く行く!」だとか「幸福になる20のヒント!」だとかと言った
胡散臭い自己啓発の本よりも確実に良いアドバイスをあたえて貰えます。
「格好いい大人になりたい!」と思ってやってきましたが、気が付けば
一応、年齢的には大人ですが当時「格好いい大人」になることを目標に
やってきて今日(こんにち)に至りますが、”未だ道遠し”って感じです。。。。。
追記 岡本氏が「芸術は爆発だ!」の意味について触れていますが、
気ままに言った言葉が妙に一般の人気を得て、ついには流行語大賞までもらって
しまった。と言っていますが、ちゃんと意味があります。
「一般に爆発というと、ドカンと大きな音が響いて、モノが飛び散り、周囲を破壊して、
人々を血みどろにさせたり、イメージは不吉でおどろおどろし。
が、私のいう爆発はまったく違う。音もしない。物も飛び散らない。全身全霊が宇宙に
向って無条件にパーッとひらくこと。それが「爆発」だ。人間は本来、瞬間瞬間に、
無償、無目的に爆発しつづけるべきだ。いのちの本当のあり方だ。」と言っています。
本音、本質で生きていくのも仕事をするのも難しいですが、でもそこで戦いたいと
思います。
自分の中に毒を持て―あなたは”常識人間”を捨てられるか
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