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お店は色気で決まる。

色気・・・・・?下ネタの話ではありません。私が20年飲食業に関わって来た
中で思うことです。 「はじめまして、里美といいます。よろしくお願いします。」 
「そう、里美さんって言うんだ~、よろしく!」って、こんなやりとりのお店ばかり
を言うんじゃないですよ、中川君。

私達が言う「色気」とは、そのお店がかもし出す「雰囲気」のことで、「艶(つや)っぽい」
とも言います。それは、人、商品、内外装、そこのトップ(店の場合は店長で90%決まり
ます)の思いと感性。よく新しくて、きれいで、サービスもそこそこ、商品も普通においしい、
けれど何か落ち着かない、何か違うな、と言う店ありませんか?

逆に、特別に探していたわけではないけれど偶然に入ったお店で「そうそう、こんなお
店探していたんだよな~」と言うお店はありませんか?別にそこには「里美さん」やら昼
はOLで夜は「ナナちゃん」になっている人ではなく、同じOLでも自分の母親並の人が
いる店でも。(わかるかな?中川君)

別に温かいお店の雰囲気だけのことを言っているのではなく、好きな映画のワンシー
ンのような店(ちなみに私はゴット・ファーザーでマイケルが初めて敵を撃った店でトマトか
ミートのパスタを口いっぱいにほうばり、白いナプキンで口を拭きながら赤ワインを飲める
店です。長い。)とか、好みの色や小物だとかで統一されているお店や懐かしい雰囲気
とか、店の外観を見ただけで「あ、いいな~」とか、要は「これこれこの感じ、こんなの探し
てたんだよね~」となる店です。
(でも、お客さんは必ずしもそんな店をいつも探しているわけではないんです)

そうなるには、そこで働いている人間で決まるということ。店の外観の色にしろ、看板
にしろ、照明にしろ、メニューにしろ、どれだけそのお店に対して思いがあるかと言う事
です、その思いを「わざわざ」来てくれるお客さんに対してどのように喜んでもらい帰っ
ていただけるかということを真剣に考えて伝えようとしているかなんですね。

高級なレストランであろうと、大衆酒場であろうと、若い人がいようとそうでなかろうと、
きれいだろうと、味がある顔であろうと大した問題ではありません。

「色気」のあるお店とは、そこで働いている人間の真剣な思いと「非日常感」をどれ
だけ形にしていけるかどうかなんです。

って、書いておきながら丸かのお店も、まだまだ現在進行形です・・・・・。
えっ?まきの「真紅(しんく)」のチャイナドレスは「色気」かどうかって、それは「辛苦(シンク)」
です。