事務所の近くに「一条ショッピング」という思いっきり昭和の面影を
残していた場所が取り壊されて、ビルだかマンションだかの工事が
始まったのが6月頃のことです。
以前にも何度かこの”トップギア!!”に書いていますが、建設業に
従事していた者としては、ついつい進捗(しんちょく)が気なるものです。
建物は基礎が出来るとあっという間に出来上がります。
いま、”建物”と書きましたが、何でもそうですが”基礎”が大切
なんですよね。人間も基礎(基本)が出来ていれば、勉強もスポーツも
仕事もあとは応用ですからね。
もう外側が出来ているので、あとは電気工事の方や内装工事・サッシ
関係の方達の仕事です。
雪の降る前に外側をやっておけば天候が悪くても工期が遅れる事は
ありません。
日本人の特質ですが、この辺の先読みからのスケジュール管理は
本当に正確です。
土木・鉄筋屋・圧接屋・型枠大工・左官屋・電機屋・配管工・
サッシ・内装屋・ガス屋・・・・・と他にも大中小といった職種の人たちが
スケジュール通りに完成へ向けてプロジェクトを遂行して行きます。
よく海外とかで、「スケジュールでは完成間近のはずが、実際に現地に
行ってみると基礎工事すら出来ていなかった!」と、嘘のような笑えない
話があります。
単純に「さぼり」です。
で、家賃も発生しているしオープン日も告知しているので、すがる様に
頼みこむと親方らしき人物が「なら、もっと金をよこせ!」と。(泣・笑)
その点、日本人は職人気質もありますし、何よりも「信頼関係」を大切に
するので多少の無理をしても余程の事が無い限り予定通りに仕上げます。
あたくしも、自分たちの班の仕事が終わったので「あ~、これで帰れるー!!」
と思ったのもつかの間、どこかへ電話をしてきた班長(職長)が「よし!00の
現場が遅れているので、今日中に終わらせないとダメだから今から行くわ!!」と。
「一瞬、言葉を失うとはこのようなことを言うんだな~」と、あたくし思いましたよ。
で、ボンベの容量を知らべて映画とかで見る”SWAT(スワット)”のように
大至急車に乗りこんで遅れている現場へ行くと、あたくしたちの他にも2つ3つ
の班が応援に来るのです。
そのような光景を目の当たりにすると、さっきまでの酷く憂鬱な気持ちが
「仲間意識」と「助かった~!これで早く帰れる!!」という思いで
「よ~し!やるか!!」と、また、日頃同じ班ではない先輩や同僚などとも
同じ現場で働くのが何だか新鮮で嬉しく、いつも以上に張り切れるんですよね。
ここまで来ると、残業代とかの問題ではなく、ただただ工期までに
間に合わせよう!!というプライドが芽生えるのです。
なので、日本の建築・建造物は精巧で丈夫なんだと。
家の近くでも工事現場があるのですが、昼になるとハイネックのセーターに
ニッカボッカズボンを履いたお兄さん達とすれ違うと、自然と微笑んでいる
あたくしがいるんですよね。。。。。