長年に渡ってチャイナを分析し何度も足を運んで現地を見聞している、
チャイナ分析の第一人者の宮崎氏の著書で『中国大破綻』(PHP研究所)
の中ではチャイナの不動産バブルの崩壊が本格化して、日本の失われた20年度頃の
破壊力ではないとのことです。
理由は、人件費高騰などによる外国企業の撤退、加えて中国企業も撤退、
中国製品の競争力の低下、鉄鋼・自動車・化学製品・エネルギー産業などの過剰生産、
経済特区や自由貿易区など中国モデルの失敗、共産党独裁システムの弊害、
国際通貨になれない人民元などだそうです。
このような現状に加えて、宮崎氏は経済統計の偽造についても言及している。
中国は2014年のGDPの成長率を7・4%と発表したが、実際には過去10年の
経済成長率は3~4%台であり、2013年からはマイナス成長に転じたのだとか。
(評 近藤大介)
それに加えて、あたくしが感じることは、近年の東南アジアや小笠原の赤サンゴ強奪でも
明らかになっている、「俺のモノは俺のモノ、人のモノも俺のモノ」的な野心と盗人猛々しさ、
また、ここ最近は香港、台湾、シンガポールで「中国化」排除の動きが強まっています。
それはどういうことか?と言うと、香港、台湾、シンガポールで自身をを”チャイナ”で
あると認識する人の割合が過去最低レベルを記録していると言うことです。
香港では、特に80年生まれの香港青年の帰属感はわずか2.4%で、その原因については
チャイナ政府への不信感を挙げています。例えば、香港は長らく英国の領土で
民主・自由・人権が保障されてきましたが、チャイナ本土と融合することで大きな
不安があると。それはチャイナ政府は香港の政治に干渉し、ニセの普通選挙をやろうとして
学生たちのデモが証明しています。
また、台湾では自身を「台湾人でもある」と認める人の割合は60.6%
「台湾人でもありチャイナでもある」と言う人は32・5%、「チャイナである」はわずかに3・5%
シンガポールでは、チャイナ政府のプロパガンダで大多数のチャイナ人が「同族の兄弟」と
シンガポールを見ていますが、シンガポール政府が2030年までにチャイナ移民を現在の
530万人から650万~690万人までどうかさせる内容を白書を発表したら、それ以降、
シンガポールではチャイナ移民に反対する声が目立ってきたとのこと。
(何を意味するのか分かりますよね)
まぁ、そうは言っても経済が崩壊しても”中華人民共和国”自体、
単独では簡単に崩壊しません。
無理やりにでも何とかするでしょう。但し、それに乗じて国内でのテロや暴動が頻発して、
北朝鮮事情や国内の政変が複雑に絡むと内部崩壊を起こしてどうなるか・・・・・。
日本にとっては経済の崩壊で火の粉を被るのもそうですが、それ以上に国内の不満を外に
向けるために尖閣を含む東南アジア諸国や台湾へ実力行使を行うことが不安です。