前に飛行機の時間が間に合わなくなりそうに
なり、札駅の駅員さんの提案で特急で千歳
まで行って、そこからタクシーで新千歳空港ま
で行けば間に合うかも知れない、と言うことで
いつもながら素直で従順な私は「Ｙes！Ｙes！
Ｙes！」と三つ「Yes！」で指示に従いました。

思えば１４：００新千歳発の飛行機に何を
勘違いしたのか、１４：００までに空港に行けば
いいんだな～なんて、まったく呑気（のんき）に
仕度をしていた自分に無性に腹を立てながら
特急に飛び乗りました。

本当にギリギリなので千歳に着いたらすぐに
タクシーを乗れるように予約もしました。事情
をタクシー会社に話すと、すぐに発進して行ける
所に停車しているとのこと。なんて良心的なんだ！
と電話を切ったものの、「そこってどこ？」となり、
しかも電波が届かなくなってしまいました。

しょうがないので、電車から降りて動物的な感を
頼りに（以外とこういう時ってうまく行く）行くといました！！
エメラルドグリーンのタクシーが。

すると運転手さんも気づき、緊張した面持ちで
すばやくドアを空けてくれました。

「何時ですか？」「１４：００の飛行機です」「わかり
ました、任せてください！」と言うなり白い手袋を
はめ直して（いいから早く！）、まるでＦ１ドライバーのような
顔つきになり発進しました。

その運転手さんは途中も「あと５分です」とか「ここ
まできたらもう大丈夫です」とか遭難した人に「寝るなよ！
寝ちゃダメだ！」と言い聞かせるように私を励ましてくれま
した。

今まで私の中で「ヒーロー」と言えば仮面ライダー（個人
的には一文字隼人の方が好きだった）でしたが、この
人も「ヒーロー」になった。もし間に合わなくても、ここまでヒーロー
運転手さんが努力してくれたのなら、あきらめよう。と思う
ようになっていました。

着きました、無事空港に。しかも思っていたより５分くらい
早くに。「間に合って良かったですね」と運転手さん。

私はそのタクシーの後姿に深々とおじぎをして、もうダッシュ
でエスカレーターの人を押し分けながらカウンターへ急ぎました。

皆さんの周りにも案外身近に「ヒーロー」がいるかも知れません。

うん？いや、待てよ、提案してくれた札駅の駅員さんが
本当の「ヒーロー」なのかも知れない。

いや、タクシー会社の手配した人も、いや、一番のヒーロー
は時間を間違えた私が「元祖、ヒーロー」なのかも知れない。
うん、そうだきっと。ヒーロー「俺」誕生！

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２２日晴れればいいな～。
雨天なら９：００から飲むよ！！