米田君は小学4年生までの同級生でした。
昔は普通でしたが、本物の野球帽子ではなく
色は自由で自分の好きな球団のロゴを貼って
いました。
米田君も黄色の野球帽にジャイアンツのロゴ
を貼っていました。ちなみに、あたくしはツバサ
が青で他は白の日ハムの「m」のロゴでした。
小学生の頃、学級研修とかで家で「あさがお」
を育てることになり、あたくしも死んで随分経つ
「ジョン」と言う大きな犬小屋の前で「あさがお」
を育てることにしました。
米田君が学校へ行くのに迎えに来てくれました。
「加藤君~がっこ行こう~」「うん~と、あたくし」
パンツ一丁で「カリキュラマシーン」などのん気に
観ていたあたくしは、急いで短パンを穿(は)き
米田君が待っている玄関へ行きました。
外へ出て「あっ!そうだ、あさがおに水を」と思い
たった、あたくしは「米田君、ちょっと待って!」
と言い、そのまま「あさがお」へ向かい「おしっこ」を
かけてあげました。
あたくし的には、小さい男子特有の「火星人
チンチン」を利用して、まんべんなく学習研修の
あさがおにお水をかけたつもりでした。
その様子の一部始終を何気に見ていた米田君、
その後も学校までの通学路でも普通にたわいのない
話をしていた米田君。
が、朝の「ホームルーム」で信じられない暴挙にでたの
です。それは「佐藤妙子(たえこ)先生、推定年齢50
歳位」が「みなさん~何か話したいことはないですかー」
と言った途端に米田君が元気よく「ハイ!先生、今日、
加藤君を迎えに行ったら、加藤君があさがおにおしっこ
をかけていました!」と言うでは「あ~りませんか」。
いきなりの奇襲攻撃にあたくしは、「誰だいきなり後ろから
ライダーキックをしたのは」と思わず後ろを振り返ってしま
ったくらいですから。
米田君の発言で「粛々(しゅくしゅく)」とホームルームが
終わろうとしていたクラスが蜂の巣をつついたように、騒然
としました。みんな一同に「えー!」と言う大合唱。
推定年齢50歳位の佐藤妙子先生が「加藤君!本当
なの!」と本当も何も既に事実関係なんて関係ないよ、
と言うくらいの鬼の形相で、「いたいけ」なあたくしを問い詰
めるのでした。
あたくし、今思い出すと「針のむしろ」とはあのことを言うのだと
この「トップギア」書きながら何だか切ない気持ちになっており
ます。
その後はしばらく、あたくしの「おしっこ」のことでホームルームが
延びてしまいました。
あたくし今でも外でおしっこをする時には草木や土に「ほ~ら
水分だよ」と心の中でつぶやきながらしています。
あたくし今でも「あさがお」におしっこをかけたことが、ホームルー
ムを延ばしてまで、クラス中全員から「え~!」の大合唱の非
難をうけるほど悪いことだと思っていませんが、何か?
米田君は小4で転向しました、米田君今どこにいるのだろう?
じゃがいもみたいな頭と顔をしていました、会いたいな~。
こんなの。