先日、耳鼻科の待合で奇妙な光景を体験しました。
やはり、その日も混雑していて皆さん口にこそ出しませんが
表情や雰囲気で明らかに苛立っているのがアリアリです。
そんな中、影の方から電話を掛けている声が漏れてきました。
と言うか、かなりデカイ声なので、いやが上にも聞こえてしまいます。
内容はこんな感じです、
「そう!このことはくれぐれも内緒だから。そう、だから、
このことはくれぐれも他には言えないことだからさぁ。」と。
デカイ声なので、「くれぐれも内緒」と言われる内容が
もろにあたくしたちに丸聞こえです。
話している人は影に隠れているので見えないのですが、
声だけはしっかりと聞こえます。
多分、10回は「くれぐれも内緒だから。」と言っていました。
皆、その内緒の会話が思いっきり聞こえているので
何となく「滑稽だな~」といった雰囲気が伝わってきます。
黙って目を閉じている人、本を読んでいる人、
真っ直ぐに壁を直視している人、連れの人と会話している人。
まさに様々な人がいたのですが、そこにいる誰もが
その「くれぐれも内緒」の話は聞こえていました。
あたくし、このような性格なので、そんな”滑稽”な場面に
出くわすと、笑いたくて笑いたくて胃が引きつる思いで
目を閉じて必死に我慢をしておりましたら、
5、6歳の男の子が
「お母さん、内緒の話じゃないよね。」と、その場の大人達の
誰もが思っているだろう、いや、心の中で叫んでいるだろう
言葉を”サラリ”と言ってのけたのです。
その瞬間に、まずあたくしが噴き出してしまい、それにつられて
他の人たちもどっと笑い始めちゃいました。
するとどうでしょう、さっきまで待ち時間が長くてイライラしていた
人たちが、何十分も何時間も隣にいて会話のなかった人同士が
笑顔で話し始めて、
一瞬にして、とても和やかな雰囲気になったのです。。。。。
まるで、お店の常連さん同士が会話をしているようでした。
あたくし、その時思いました。
「ほう~、病院側もうまいクレーム処理を考えたものだな。」と。
えっ!?そっちの方が考えすぎ?