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全ては店長時代に学んだ。

店が同じでも店長が変わると、業績が変わります。
本当は店長が変わっても影響しないのがいいのですが、
やはりそこはその人の持っている裁量や器量がありますので。

では、同じ立地、名前、商品、スタッフなのになぜ業績が
変わるのか?しかも、良くなるのなら良いのですが、その逆の
落ち込むとなるのはなぜなのか?

先にも述べましたが一番の要素は物事を的確に判断する裁量と
スタッフとお客さんの気持ちをひき付ける器量なんだと思います。

それは2ヶ月で数字に表れますし、早ければ1ヶ月で現れるものです。
で、「おかしいな?」と思い店に行くと原因が”ハッキリ”とします。

どこを見るかというと、まずはスタッフの表情です。
目が死んでいる。魚の死んだ目になっているから。

まだ、社長でもあるあたくしが行った時だけでも元気を出そう!と
しているのならまだ救いはありますが、そうでない場合はかなりの
重症です。

しかし、大抵は当の店長は気づいていないので張り切っています。
このようなのを”ひとりバックドロップ状態”と評します。

次にどこを見るか?と言いますと、客層です。
前任者のいた時とかなり変わっているものです。

確かに、人間だから好き嫌いや、得手・不得手があるのは当然です。
ましてやお客さんは代金を支払うのだから、気持ちよく”安心して”
飲食の出来るところを選びます。(安心はキーワードですよ)

しかし、同じ条件の店舗でもそこに入る店長の裁量・器量で
ガラッと客層が変わるのです。それは常連さんではないお客さんもです。
もっと正確に言うと、同じお客さんでもお店での利用の仕方が変わると
いうことです。

こんなことがありました。前任者の店長がしっかりとお客さんとの距離を測り
きちんとしてたので、お客さんの方もあまり崩れたりしなくわがままを言わないで
楽しんでくれていたのに、新しい店長では”だらしなくなる”といったような。

これは完全に店長の接し方が悪い。100%悪いからです。

例えば、カウンター10席、ホール40席の店があるとしたら、
売上確保比率で言えば、当然ホールがポイントになります。
いくらカウンター10席が盛り上がっていても限界がありますからね。

しかも、新しい店長又はあまりお客さんと近づくことが苦手な
店長は、いつも常連さんのいるカウンターばかりでチョロチョロ
しています。楽だからです。(で、自分も酒に飲まれている)

その結果、新規のお客さんや前の店長の時代のたまにしかこない
お客さんを逃してしまい、50席もある店が”一人マスター状態”と
化してみるみると業績が落ちていくのです。

で、しょうがないので元々いたスタッフがお客さんをフォローするのですが、
お客さんから「店長変わったんだ?」と。で、本当はここでスタッフが紹介
するか、店長自身が「あっ!初めて会うお客さんだから挨拶をしなきゃ。」
と思えばいいのに、スルーして常連さんや話し易いお客さんでとまってしまう。

”店長”と言うのは逃げに走ってしまうと、部下は敏感に
それを感じてしまい、しかも悪いことに前任者と比較してしまうので
益々立場が悪くなっていくのです。(前任者がそれほどでなくとも)

先ほどから裁量・器量と言っていますが、別に聖人君主になれとか
完璧な人間じゃなきゃいけないとかではなく、アルバイトでもなく、
社員でもなく、店長に選ばれたのは最高責任者としてお客さんを満足させ、
働くスタッフに的確な指示を出し、その結果業績を上げるのが
店長の仕事なのですから、

自分の好き嫌いや、得手・不得手といった感情で店をやるのではなく、
「もっと、沢山の人に喜んでもらうには?」「一緒に働いてくれている
スタッフに何を伝えて何を感じて何を残せるのか?」と、真剣に
毎日、毎分考えて行動をしていれば自然と認めてくれるものです。

今更ながらですが、こんなことを言うと青臭く思われますが、
それでもあたくしは「店長の後ろ姿」を見せるべきだ。
と思うし、それには「今まで生きてきた積み重ねと、今後どのように
生きていくのか。」という姿勢と覚悟が店長自身も成長させるの
だと思うし、またそのような向上心のある店長のもとで働くスタッフも
同じように向上心を持って働くのだと思うのです。

その姿勢は必ずお客さんにも伝わります。

あたくし思うに店長の時が一番楽しかったし、しかもダイレクトに全身で
感じるものがあって、その時に色々と現場で経験をしてきたから、今があるのです。

って言うか、今よりもまともなことを言っていたような・・・・・?
(オイッ!)

と、たまには真面目なことも言ってしまいました。。。。。
ファイル 736-1.jpg
1991 祭りやにて。

とも(マサイ)元気だったんだな~。
頑張れよ。