兵（つわもの）とは、あたくしがこの２０年以上飲食
に携わってきた中で、スタッフ、お客さんを通した中
で普通に「それって、あり？」と思う人物の紹介です。

以前は６月６日（オーメンの”悪魔の子”ダミアンの誕生日）
もしくは「ドラえもん」の歌の最初に６月６日にUFOが～
とか言って「ドラえもん絵描き歌」の日にも書きました。
（すいません、何故か６月６日にはこの二つで反応したくなるのです）

それでは本題へ、
それは彼此１８、９年前、あたくしがこれまた「OPERA」
（オペラ）というカラオケパブの店長時代の話ですが、いつも
１人で来るお客さんで「ユウジ君」と言う人がおられました。

普通は１人なのでカウンターに座るのですが、なぜかその日
の「ユウジ君」はボックス席に歩き始めました。しかも店内
は薄暗いのにしっかりと「サングラス」をかけて、自分では
変装したつもりなのです。

それで、あたくしたちスタッフは「あ～、いらっしゃい！ユウジ君！」
と言うと「ユウジって誰？」と。真顔です。昨日もしっかり来ています。

まぁ、確かに普段から変と言えば変なので、幸いその日はあまり
店も忙しくはなかったこともあり、スタッフは「ユウジ君」の思うに
させた所、１人でスタスタとボックス席に座ったのです。

取り敢えずかまうのも面倒なのでしばらく１人にさせていたら
、カラオケが「ユウジ君」の番になって「ユウジ君」が歌いだしました。
それで、「あっ、そう言えばユウジ君いたな。」と思ってそっちの方
を見ると、なんと「ユウジ君」ボックス席に座るのではなく、ボックス席
の座に足を乗せて背の部分に腰を掛けて両手でマイクしっかり握り
しめて「もう一つの土曜日」を熱唱しているではないですか。
（ここで分かりました、本人完全に浜田省吾になりきっていたのです）

「ユウジ君！ちゃんと座って歌ってよ！」と言うと「誰？ユウジって？」
完全に「サングラス」で「浜省」になりきっています。
断っておきますが、普通に「ユウジ君」は酔ってなんかいません。

あたくし若かったせいもあり少しばかり「カチン！」と来て、「ユウジ君」
の所へ行き「サングラス」を取りちゃんとボックスに座ってもらいました。「サン
グラス」を取られた「ユウジ君」はいきなり「店長、久しぶり！」とまるで催
眠術から「自分はいま目覚めました」と言う風な顔をして。。。。。

言っておきますが、彼はシャレでやっているのではなく「マジ」なんです。
だから始末が悪い。あたくしが「OPERA」から「大東京」というお店に
移動した時も、たまたまススキノでばったりあった時に「店長、今どこに
いるの？」と言われたので、本当は来て欲しくはなかったのですが、一応、
「社交辞令」で「大東京っていう店に居るので今度来てね」と言ったら、
返ってきた言葉が、

真顔で「どうして！？」でした。（お前がどこに居るって聞いたんだろ～が！）
と思いながら、なんせ敵は兵（つわもの）です、気を取り直して「だから、大東京
っていう店にいるので、今度機会があれば顔でも出してくださいね」と言うと、
次に帰ってきた言葉が「なんの為に！？」でした・・・・・。

面倒なので、それじゃあ「ユウジ君」と言ってあたくし早々に退散してきました。
本気で話が通じない、でも本人は大まじめ・・・・・。

ちなみに「ユウジ君」の職業は日本国を守る公務員さんでした。
現在はまじめな人が多いのですが、その昔（昭和の時代）あたくし達のお店に来る
「つわものさん達」は「兵」だけに兵(つわもの）が多かったのです。。。。。