私は小学生の時に釣りが好きで春~秋にはよく”村上君”と炭山川へ行き 12~13センチほどの”ウグイ”を釣っていました。
餌はミミズでもいいのですが、 西芦別商店街にある「田辺さん」へ行くとヤクルトの入れ物にさし(ウジ)がおがくずと一緒に入っていて 50円くらいで売っていたのでそれを買って炭山川へゴー!
でも、この時期は魚釣りはできません。 小学生のましてや炭鉱町の人間には「ワカサギ釣り」などという発想と言うよりも、 冬に釣りなんてするのは「バカ!」と呼ばれる勢いなので、 春まで我慢するしかありません。
で、一度村上君と芦別本町で室内釣り堀を見つけて、 「よし!行こう!!」となり、川以外では常盤三角にある親戚の家の沼でじいさんが釣ったコイの竿を無理やり持たせてもらったくらいです。
で、初の室内釣り堀を行うことに。 餌は黄土色した物体の物でコイを釣るのです。
直ぐそこに見えるのに釣れない! 連れても金魚を一回り大きくした何だか良く分からない魚・・・・・。
時間だけが過ぎて行き何だか心細くなって行くのと同時に、 ただでさえ心もとない財布の中身が心細くなって来るのです。
もう止めようかな!?と考えていた矢先に周りは大人ばかりで子供は私と村ともう一人芦別本町の子供でしょうか?その同じくらいの 子供がその釣り堀の中で”主”と呼ばれている、バカでかいコイを釣り上げたのです!!
周りの大人たちも歓声を上げていました。 私と村は同じ子供なのもあり何と言うかとても複雑な感情でいましたが、 明らかに祝福なんてする気にはなっておりませんでした。
で、バカでかいだけあって釣り上げるのに時間がかかっているので 見たくもないけど暇つぶしに近くで釣り上げるのを見ていると・・・・・
見てしまいました、私見てしまいました。 なんと、そのコイは釣り針が口に入っていなくエラの部分に針が刺さっているのを! それを見ていた私と村はお互いに突き合いながら何故かニヤリとしていたのを憶えています。(笑)
釣り自体は大した成果がなかったのですが、”主”と呼ばれているコイを釣り上げたと思って複雑な感情が、 実は引っ掛けてズルで釣り上げたことのを発見した私と村は薄暗くなった芦別の街を どこか勝ち誇った気持ちで中央バスに乗って帰って来た想い出の後です。。。。。