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飲食業人としての矜持(きょうじ)。

あたくしは21歳でこの仕事に就き「一飲食人(いちいんしょくじん)」として愚直にやって来たつもりです。もちろん、失敗も反省も後悔も数えきれないほどあります。しかし、これまで体験・経験した喜びも哀しみも成功も挫折も悲しい別れもすべてが今の自分の血となり肉となっています。まぁ、確かに短所もあります。また、口調も荒くなります。未だに手も足も出ます。(誰か止めろ!)しかし、この34年間私心で動いていません。すべて「どうしたら”人”が喜んでくれるか?」を常に考えてきました。結果、先程のように粗暴な面が出てしまってるんですね。(言い訳じゃないよ)また、先日も書きましたが受けた恩は恩で返して来てつもりですし、筋も通して来たつもりです。なので、そのようなことを曖昧にしたり疎かにする人間に対しては怒りがこみ上げてきます。作業が遅い(程度もあるけど)、オーダーを間違えた、グラスを割ったとかは些細な事です。それよりも「人」に対しての礼儀とか筋道とかその辺で無礼な人間はついつい厳しくなってしまうんですね。(まぁ、最近は3ミリほど丸くなりましたけど)

あたくしの好きな言葉で三井物産から当時の”池田勇人首相”に頼まれ国鉄第五代総裁に就い”た石田禮助(いしだれいすけ)”氏がモットーしていたのが「粗(そ)にして野(や)だが卑(ひ)ではない」と言う言葉です。これは、「言動が雑で粗暴であっても、決して卑しい行いや態度をとらない」という意味です。あたくしは、見た目がいかにもスマートだったり、「僕は悪いことは無縁ですよ」などと涼しい顔をしてたり、上っ面で同情する奴なんかよりかは多少は見た目や言動が粗暴でもウソをついて人をだましたり、平気で裏切ったり、保身を考え人に迷惑を考える奴よかは、多少おかしくても正直で筋の通った奴の方がよっぽど信用・信頼できます。なので、今後もそのように生きたいし、特に一緒に働くスタッフにはそのようになってもらうために執念を燃やして行きます。

それがこれまであたくしのような人間を育ててくれた飲食業への恩返しであり、矜持なんです。

追記 誤解を恐れないで突き進むこと。

どこまで自分の心から逃げるのか?逃げて、逃げて地球の反対まで行くつもりか?ならば、とことん逃げ切ることだ。そうしたら、一周して元の場所に戻って来れるから。(また、そのまま通り過ぎていくやつもいるけど慣れることと、何も感じなくなることは違う。俺なんか決して強い人間ではない、いや、むしろ弱いから余裕がなく吠えるんだ。しかし、俺は弱さに甘んじようとは思わない、強くなろうと努力はしている。最後に「一番大事なのは信頼だ。信頼の上に立っていない言葉は百万べんしゃべってもむだになるのではないか。信頼とは、一日一日のその人の履歴、人となりだと思う。」”本田宗一郎”氏の言葉。その場をやりすごすために「分かりました」とか「もうしません」なんかよりも日々の仕事ざま、生き様だよ。

by マルヤマクラス(って、何組だ?)

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