トップギア

恩返し。

今さらながらですが、改めて意味としては「受けた恩に報いること。」(報恩)です。この度、トルコ・シリアで大地震が発生し、多くの犠牲者が出て家や家族を失ったりしています。まだ犠牲者が増えるる模様で、何度も地震や災害に遭っている我々としてはとても他人ごとではいられません。出来る限りの協力をして行きたいと思います。

では、本日のテーマの「恩返し」についてです。今回も日本政府は迅速に救助隊などを送り、自衛隊も派遣しました。実は、1999年8月17日にもトルコは大地震に見舞われました。この時も日本政府は速やかに自衛隊を始めとする救援チームを派遣しました。輸送艦「おおすみ」、掃海母艦「ぶんご」、補給艦「ときわ」が神戸港を出港しました。この時、阪神大震災で使われた中古の仮設住宅500戸を輸送する「ブルーフェニックス大作戦」を実施しました!!実は艦艇にコンテナを搭載するのは初めての経験でしたが、細心の注意を払いながらの航行をし、一刻も早く被災地に届けるためには寄港はエジプトで補給のための1日だけにとどめ最大速力で被災地に向かったそうです。その結果、23日ノンストップという連続航行記録を作りました。海自艦隊は稀に見る早さの10月18日の早朝にイスタンブールに入港し、その深夜までに仮設住宅の陸揚げ作業を完了させてしまいました。(凄い!!)

これだけのことを速やかに行ったには日本とトルコ両国に遡る歴史があったんですね。時は、1980年「イ・イ戦争」と呼ばれる、イラン・イラク戦争で”サダム・フセイン大統領”は「48時間後にはイラン上空を飛ぶ飛行機は無差別に攻撃する」と宣言したのです。そこで、慌てたのが日本政府と外務省。他国は速攻で自国民を脱出させましたが、自衛隊機を送るにも左翼野党やマスコミ、そして市民団体なる阿呆が「他国へ自衛隊機を行かせるなんてけしからん!!」などと頭の弱いことを言いだしたので、腰抜け政府は言われるがまま。で、民間のJALに頼みましたが「そんな危険な地域には行けません!!」とこれまた断られました。外務省?はい、こやつらはどうして良いか?オロオロするばかりでな~んの役にも立ちません。取り残された日本人は空港で他国の航空チケットを求めますが、当然ながら自国民が最優先で乗せてもらえませんでした。

その時にトルコ政府が2機の飛行機を出国できない日本人を乗せるために手配してくれたのです!!お陰で、全ての邦人がイランを出国することが出来ました。タイムリミットまで1時間だったそうです。しかも、飛行機で乗れなかったトルコの人は陸路で脱出したんだそうです。1999年の派遣に際し、横須賀で救援物資を積み込んだ「おおすみ」の出港時、艦長からは次のような訓示があったそうです。「われわれは、イラン・イラク戦争の際に、危険を顧みずに邦人を助けてくれたトルコの友情に、今こそこたえなければならない」と。(桜林美佐の「美佐日記」(205)より)

ん~、中々の感動する話です。が、これにはその前の歴史があるからなんですね。それは、1890年(明治23年)に、日本を訪れ帰国しようとしていたトルコの船「エルトゥールル号」が台風により遭難した出来事にさかのぼります。587名が亡くなり生存者わずかに69名という大海難事故でした。この時、和歌山県串本町の人々が、不眠不休で生存者の介抱や行方不明者の捜索などを行い、翌年、当時まだできたばかりの帝国海軍が生存者をイスタンブールに送り届けたのです。先の大地震救援のため海自の救援部隊が通った3万3千キロの航路は、実はこの時に2隻の軍艦「金剛」比叡」が生存者を載せてトルコに向ったのと同じものでした。(桜林美佐の「美佐日記」(205)より)

凄いですね~、恩返しの連鎖ですよね。で、日本がイランから救出してくれたお礼を言うとトルコ側は「エルトゥールル号の借りを返しただけです」と一言だけ言ったんだとか。トルコでは「エルトゥールル号」の逸話を学校で習うそうですので、イランからの脱出もそうした背景があったんですね。(泣)

追記 お客さんや業者さんやメーカーさんなどにいつも良くしてもらってる恩は一所懸命に営業をして返すこと。

あっ、そうだ。日露戦争で日本がロシアに勝った時に当時は「オスマントルコ」だったトルコはロシアの南下政策で脅威を感じていましたが、アジアの小国でもある日本が勝利したことでロシアの脅威がなくなり、国を挙げて喜んだんだとか。その時に、ロシアのバルチック艦隊を破った連合艦隊司令長官でもある「東郷平八郎」に因んで「トーゴー通り」と通り名を付けたり、子供にも「トーゴー」という名前を付けたんだとか。だから、”トルコ”は親日国なんですね。ん?ゴルゴ13 デューク東郷も何か関係があんのかな・・・・・。

トルコ・シリアの人たちが少しでも救出され、復興も速やかに出来るように日本政府も国民も協力して行きましょうね。

PAGE TOP