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円山オムニバス〜白球を追いかけて〜「思い」

毎年、高校野球南北海道大会で「円山球場」へ通うようになってから何年目だったろうか?球児たちの熱戦でのドラマも数々あるけど、同じくらいに観戦してる方達を見ていてもドラマがあるのも楽しみの一つ。

何度目かの「円山球場観戦」で印象に残った大会があったので、またそれが実は不思議と繋がっていたので勝手に「円山オムニバス~白球を追いかけて~」と題して三連チャンで書きたいと思います。

それは、数年前の決勝戦での出来事でした。ふと斜め後ろに目をやると、ピンクのブラウスに白いスカート姿の女性?いや、男性?一応、赤毛のパーマの髪の毛だけど明らかにカツラだし。

周りも気づいてる人も居るし、スルーの人も居るし、気づいてるけど「それが何か?」と寛容な光景。そんな、周りの雰囲気をものともせずに、ただ、ただジーっとグランドの球児たちを見つめていました。

それでなくとも好奇心の塊のあたくしなんかは、決勝戦なのに試合よりもその人のことが気になって、かと言ってジロジロ見るのも申し訳ないので、チラッ、チラッと。(お陰で首が痛くなっちまった)

その日の決勝戦は、決勝戦に似つかわしくなく中盤で大差がついていて(準決勝・決勝はコールドゲームがない)、母校の応援以外の人達は徐々に帰り支度。

一緒に行く同級生の「外山」は最後の閉会式までしっかり見て、彼なりに心はグランド内の球児になってるので、大差だろうがなんだろうが帰れません!!(笑)

そうなると、あたくしは俄然試合よりもその女性?男性?の存在が気になるので試合そっちのけでチラッ、チラッと。首が痛いので、その方よりも斜め後ろの方の席へ移動してじっくりと観察しようと。

回は8回でもう殆どお客さんが居ないのでガラガラで席は選び放題。けれど、その方は途中のトイレ以外はずーっと微動だにしないで観ていました。

後ろの席へ行って気づいたんです。その方の手元に小さな写真が握られてるのを。

「あぁ・・・・・」

誰の写真なのかは分かりませんが、どう考えても大切な人の写真なのは分かりました。あたくし、一瞬で自分を恥じました。猛烈に恥じました、興味本位でチラ見してたことを。

最初、母校なのかな~?知り合いのお子さんが出てるのかな~と思っていました。

そう思うと、時折胸で手を合わせたり試合を観ていた表情の口元は微笑んでいるけども、どこか寂しそうだったな~と。

この日は、本当に不思議と繋がっていました・・・・・。

追記 その人を見たのはそれが最初で最後でした。

さぁ、今日から熱戦だよ!!

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