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これはナンドーズレストランに行く時にでも着用できる時計たちだ。

2025で発表されたスペシャルエディション全モデルを紹介。

今年もまたBritish Watchmakers’ Dayが再び開催される。参加ブランドから25本以上のスペシャルエディションが発表され、2025年3月8日にロンドンのリンドリー・ホールを華やかに飾る。しかし、このイベントを今知った人にとって残念な知らせがある。協会の会員および一般向けのチケットはすでに完売しているのだ。ただし公式ウェブサイトによれば、キャンセルが発生した場合は一般向けに再販されるとのことだ。

出展ブランドやスペシャルエディションを手がけるメーカーは、すべて英国を拠点としている。その多くは英国国内で組み立てられており、なかには今回のイベントを機に初めて自社製の時計を国内で製造するブランドもある。参加ブランドのほとんどはマイクロブランドと呼ばれる小規模メーカーであり、ムーブメントにはミヨタ、セリタ、セイコーインスツルメンツ製のキャリバーが多く採用されている。オーデマピゲスーパーコピー 優良サイトそして最後に、多くのブランド(いや、おそらく大半が)売上の一部を協会に還元する仕組みを取っている。

コンプリケーション
今年のスペシャルエディションの多くは複雑機構を搭載していないが、それも驚くことではない。しかし、英国時計界で名を馳せるふたつのマイクロブランド(もはやこの2社をそう呼ぶのは適切ではないかもしれない)が、それぞれの代表的なモデルをベースにした極少量生産の特別モデルを用意している。クリストファー・ウォードは、巨大なムーンフェイズディスクを備えた37mmアベンチュリンダイヤルの新作に、遊び心あふれるアレンジを加えている。このモデルでは、アベンチュリンダイヤルにユニオンジャックの輪郭をレーザーエッチングし、さらに写実的な大きな月の上に、同ブランドのシニアデザイナーであるウィル・ブラックフィールド(Will Brackfield)氏が手描きした宇宙飛行士のキャラクターを描いている。赤い秒針と、それにマッチしたストラップを備えた“クリストファー・ウォード C1 ムーンフェイズ ミッション・トゥ・メイデンヘッド”は25本限定で製作されるが、英国旗を大胆にオマージュしたデザインは、まさにストレートな英国愛を感じさせる。

フィアーズ(Fears)は、最近話題のブランズウィック・ジャンピングアワー コンプリケーションで勢いに乗っている。このジャンピングアワーのモジュールを手がけたのは、クリストファー・ウォードだ(またお目にかかったね)。今回の特別仕様では、40.5mmの“エドワーディアンエディション”にロンドン・アッセイ・ホールマーク入りの鏡面仕上げが施されたソリッドスターリングシルバーケースと、ラッカー仕上げのホワイトダイヤルを採用している。

特筆すべきは、ジャンピングアワーにヴィンテージの懐中時計を思わせるセリフ体のフォントを採用したのは今回が初であること、そしてこの10本限定モデルのためにジャンピングアワーディスクが新たに製作されたということだ。価格は付加価値税込みで5450ポンド(日本円で約100万円)と決して安くはないが、フィアーズの卓越したコンプリケーションにふさわしい素晴らしいデザインであり、きっとすぐに完売することだろう。

ツールウォッチ
もし高級コンプリケーションが好みでないなら、幅広い価格帯で特別仕様のツールウォッチを展開するいくつかの英国マイクロブランドをおすすめしよう。英国旗のカラーテーマはここでも続き、アルキン(Alkin)はモデル スリー ダイバーズウォッチの特別エディションを発表している。ネイビーダイヤルに植字のアラビア数字を採用し、さりげなく赤のアクセントを加えたデザインとなっており、40本限定で展開される。ベルファストを拠点とするノマディック(Nomadic)は、フィオール 555 GMTを50本限定でリリース。おなじみの“ペプシ”カラーリングにホワイトダイヤルを組み合わせ、さらにイエローのGMT針を加えることでひと味違った個性を演出している。また、エリオット・ブラウン(Elliot Brown)もホルトン GMTにユニオンジャックを感じさせるアレンジを加えているが、今回はこの10本限定モデルに初めてサテン仕上げを施し、さらに統一感のあるサテン仕上げのスティールブレスレットを組み合わせた。そして最後に、夫婦で立ち上げたゴルビー・ウォッチズ(Golby Watches)が新たにコースタルコレクションを発表。25本限定の特別モデルがイベント会場で直接購入可能となっており、通常モデルはクラウドファンディングを通じて展開予定だ。

もしBritish Watchmakers’ Dayで手に入れるダイバーズウォッチが、青・赤・白といった英国旗カラーを前面に押し出していないものがいいなら、マーロー(Marloe)が用意している。同ブランドのモラー 310は、100本限定で英国で組み立てられたモデルで、ツールウォッチのなかでも特に個性的なケースデザインを持つ。このモデルの鮮やかなイエローとライトブルーのカラーリングは、スウェーデンとスカイ島の国旗に由来している。どちらもブランドの共同創業者にとって特別な意味を持つ場所だという。一方、ヴァーテックス(Vertex)は英国から離れたテーマで、バカンス気分へシフト。M60 タオルミーナは、シチリア島をイメージした鮮やかなブルーカラーをまとい、50本限定のシリアルナンバー入りモデルとして登場する。

ダイバーズウォッチだけでなく、フィールドウォッチもいくつか登場している。なかでもお気に入りは、エディンバラのクレメンス(Clemence)が手がけるムンロ(下の写真)の特別仕様だ。ダイヤルをすっきりとさせ、ゴールドアクセントを加えた限定10本のモデルである。革新的ではないが、その抑えたデザインがかえって魅力的に映る。ゲコタ(Geckota)は、クッションケースのパイオニアに、縦方向のサテン仕上げを施したラピスブルーフュメダイヤルを採用。6時位置にはゴールドのユニオンジャックをプリントし、英国らしさを演出している。イベント後に50本限定でオンライン販売予定だ。オモロガート(Omologato)はアーナージ GMTを10本限定で製作。ベル&ロス風のスクエアケースに、スネイル仕上げを施したチェリーレッドのセクターダイヤルを組み合わせた個性的なモデルだ。

Clemence Special Piece
クレメンス ムンロ

Geckota
ゲコタ パイオニア

Monro
モンロー アドベンチャー ダイバー、抽選販売モデル

一方、このイベントで唯一購入できないモデルがモンロー(Monro)のアドベンチャーだ。今回も赤・白・青のカラースキームをまとったユニークなダイバーズウォッチである。このモデルは販売されるのではなく、イベント会場で抽選をし当選者に贈られる。つまり、ある意味では今回のイベントで最も“安い”時計ということになるのかもしれない。

クラシック
ここからは、タフなツールウォッチとは一線を画し日常使いに適したモデルの紹介だ(とはいえ、それが理由でペラゴスをオフィスでつけるのをやめるわけじゃない)。このカテゴリーの勝者は、ファーラー(Farer)のオーロラだ。36mmケースのシンプルな3針モデルで、美しいコッパーギヨシェ風ダイヤルに加え、ブラックのオーバープリントが施された夜光インデックスを採用している。夜光のブロック状の数字にアウトラインを加えたデザインは、これまで見たことがないユニークな仕上げだ。生産数はわずか10本と少ないが、幸運にも後日、シリアルナンバーなしの追加90本が発売予定である。

以下のギャラリーで、この特別モデルをチェックしてみて欲しい。

ダックワース・プレステックスは、ヴィンテージデザインの魅力を存分に取り入れたプレステックス No.2を25本限定で発表。クッションケースにエナメルダイヤルの懐中時計を思わせるデザインを組み合わせつつ、手に取りやすい価格帯に落とし込んでいる。“一体型ブレスレット”アイコンをほうふつとさせる1本を探しているなら、オリヴィエ・メイラン(Olivier Meylan)が英国で初めて組み立てるPESも注目の時計だ。ダイヤルにはユニオンジャックが施され、わずか5本限定で展開される。ポンピーク(Pompeak)は、オープンハートのジェントルメンズ・クラシックにギヨシェ仕上げのレッドフュメダイヤルを採用し、15本限定でリリース。シデレウス(Sidereus)はゴードン ベネットモデルの3針ウォッチを5本限定で製作する。ダイヤルにはブリティッシュ・レーシング・グリーンとオレンジのアクセントを取り入れ、英国の時計製造への敬意を表すとともに、ブランドのアイルランドのルーツを思わせるデザインに仕上げている。ピニオン(Pinion)は赤と青をミックスし、個性的なライトパープルのスタンプギヨシェダイヤルを採用。ニュートロンバイオレットとして、38mmケースの30本限定モデルを展開する予定だ。

ワイルドカード枠
ここからは、デザイン性を前面に押し出したユニークなモデルを紹介しよう。こうしたショーにふさわしい、アート性の高い時計たちだ。ミスター ジョーンズ・ウォッチズ(Mr Jones Watches)ほど、時計に興味のない友人たちを引きつけたブランドはないかもしれない。遊び心あふれるデザインとアーティストとのコラボレーションで、独自の時間の読み方を提案するブランドとして知られている。今回のBritish Watchmakers’ Dayに合わせ、ロンドンを拠点とする同ブランドは新たな特別モデルを発表。ブライトン在住のアーティスト、ミスター・フィル(Mister Phil)氏とのコラボレーションモデルカオシファイに、初めて機械式ムーブメント(セリタ SW200)を搭載したバージョンが登場した。10本限定の少量生産で、それぞれにマルチカラーのステッチを施したハンドメイドのレザーストラップが付属する。