つらら

よく、学校帰りには友達と遊びながら帰りました。 夏は缶や石を蹴りながら、それに当るとその人が、また違う人に当てるという単純な遊びでしたが、これがかなり燃える。
冬はカバンを雪道の上で滑らせたり、雪山の上を歩きながら帰ったものです。

冬は石がないので、その代用として雪の固まりか、氷を蹴りながら帰りました。
なぜ?あんなに家の軒先に氷のツララがあったのかは分かりませんが、どこの家の軒先にもツララがあり、 同じ長屋でも空き家になっている家のツララは処理をしていないので、大きくて長いツララがあり、一度同級生の ”西けん”が大きいツララを取ろうとして思いっきり頭に落ちてきて、一瞬静まり返りましたが「イテテテ」と顔を真っ赤に しながら頭をかきながら振り返った時には涙目だったのを覚えています。(笑)

そのツララをペロペロと舐めながら帰るのもまた一つの楽しみでもあるのですが、中には頭のいい奴が「氷は汚いから舐めちゃダメだよ」 などと、よく職員の子供に言われました。
職員と言うのは、私たち風呂無しの炭鉱長屋に住んでいる人たちではなく、家に風呂もあるのはもちろんだけど、大学などを出た 三井鉱山のエリート社員の人たちのことを言います。
大体、職員の子供達は育ちがいいので頭の良い子が結構いまして、少し上目線から言うちょっぴりムカつく奴が多かったです。
「フ~ン」と、そのようなことを言われても私たちは構わずツララを取っては「鉄砲!」とか「刀!」などと言って遊んだり舐めていました。

本当に楽しかったです。
でも、今から思うと確かにそのツララには黒い物が混じっていました。 何のことはなく、石炭ストーブから出る”スス”だったんですね。
確かに舐める物ではなかったですね。(笑) 今の感覚でどうするか?と言われれば、もちろん「舐めるよ」と。
きっと、当時も”スス”が付いているのは知っていたと思うのですが、まったく気にしていなかったか、”スス”の部分を舐め溶かして吐き捨てていたと思うのです。
そう言えば、小学2年生の時に鉛筆を舐めっていたら真顔で「鉛筆を舐めるとバカになるよ。」と言われました。
高山基樹君に一言言っておきます。 37年前の2年2組佐藤妙子学級で「鉛筆を舐めるとバカになるよ。」 と言いましたね、その後と今の人生を振り返ってみると、 「君の言ったことは全く間違っていなかったよ」と思うのでした。。。。。

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