◆炭鉱ホルモンそして欽ちゃん

炭鉱ホルモンとは、別に大そうな定義はなく、 単に産炭地で生まれ育って、そこで食べられていた 「ホルモン」のことを言います。

いわば”郷土料理”のようなものです。

私のオヤジも、そのまたオヤジ(私から見ればじいさん)も 炭鉱で働いており、特にオヤジは”ホルモン”が好きで 小さいときから「なんこ食べに行くぞ!」と言い、娯楽の 少ない産炭地ではちょっとした楽しみでした。

炭鉱は肉体労働ですので、やはりスタミナをつける必要があり、その流れからホルモンが好まれたんだと思います。

因みに、先ほど”なんこ”という名称が出てきましたが、 元々は馬の腸のことを”なんこ”といい、今はほとんど 見かけませんが、昔の産炭地では”なんこ鍋”という それこそ”馬力”のつく食べ物もありました。

私の生まれ育った芦別は空知地方の内陸部にあり、 夏は暑く、冬は寒く雪深くなりますので、やはり味付けは必然的に濃い目の味付けになります。

味噌・醤油系の香ばしい味付けです。
昨今は”塩ホルモン”などが比較的あっさりとして喜ばれて いますが、私自身は幼少の頃から食べなれている味噌・醤油系 の味付けのホルモンやタレにこだわりがあります。

一見、味噌・醤油は飽きるのでは?と思われますが、 特に”欽ちゃん”では絶妙なバランスのホルモンのもみダレや つけダレなので、いつまでも飽きないでチビチビと食べれて、各種お酒に も合いますし、ご飯にも当然合うようになっております。

よく”焼肉屋”と誤解されますが、私たちは”ホルモン屋”です。
では、何が違うのかと言いますと、あくまでも私の個人的な 見解ですが、焼肉屋=牛肉の赤身が主体。ホルモン屋= 内臓類が主体のお店です。

特に私が幼少の頃は牛などはとても貴重な食べ物で、 ジンギスカンと豚・鳥が肉のメインでした。

すき焼きでも豚ですし、ホルモンと言えばやっぱり”豚”でした。
高校生くらいにしゃぶしゃぶなるもを初めて食べた時には ラムシャブでした。

高校を卒業して東区で建築業に勤めていたのですが、そこの 近くに仲間と00園という焼肉屋が初めての”牛肉デビュー”でした。

それからは牛肉がメインになったのですが、年齢を重ねるごとに どうも牛肉の赤身が胃にもたれるようになり、また、年と共に昔に帰るとでも言いましょうか?幼少の頃に食べた郷里の”豚ホルモン” と”タレ”の味が恋しくなり、”欽ちゃん”を作ることになりました。

因みに”欽ちゃん”という名前は、たまたま朝テレビを点けると”欽ちゃん”の華やかな頃ではなく下積み時代や逃避行などをしていた頃の番組をやっていて、「あぁ、欽ちゃんも苦労したんだな。だから今の”欽ちゃん”があるんだよな~。」 などと感心していたらふと、「そうだ!ずーっと老若男女問わず親しまれて来た ”欽ちゃん”という名前は、馴染みがあるし言い易いよな」と言うことで ”欽ちゃん”となりました。

私の想い出の詰まったどこか懐かしい味のする「ホルモン屋”欽ちゃん”」をどうぞこれからも よろしくお願いします。

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